漢方薬剤師の実体験。2日前に経験した初期流産を分析

漢方薬剤師の実体験。2日前に経験した初期流産を分析

2日前、妊娠7週で流産を経験しました。
インフルエンザ感染後の流産でした。

流産の原因は一つではなく、さまざまな要因が関係すると言われています。
多くの場合、染色体異常などが原因であり、誰のせいでもありません。

それを理解したうえで、漢方薬剤師として自分の身体を振り返ったときに、一つ気になったことがありました。

それは、「冷え」です。

この記事を通して、
私自身の体験をもとに、中医学の視点から妊娠中の身体の状態や初期流産について振り返ってみたいと思います。

この経験が、同じように妊娠を望む方や妊娠中の方に、少しでも参考になれば嬉しいです。

妊娠初期の出血への戸惑い

実際に出血があったとき、私はとても戸惑いました。

YouTubeやネットで「妊娠初期 出血」と検索して、とにかく情報を集めようとしていました。
不安を解消したいという気持ちから、無意識のうちに検索を繰り返していたのだと思います。

現実から目をそらしたくなったり、これからの将来のことまで考えてしまったりして、余計にショックが大きくなり、どうしたらいいのかわからなくなりました。

漢方や身体の知識は持っているはずなのに、それでも私は泣きはらしましたし、とても落ち込みました。
前回も、高熱が続いた後に妊娠7週で流産した経験があり、「もしかして不育症なのではないか」そんな不安も頭をよぎりました。

先生からは、高熱やインフルエンザなどの感染症で流産することは少なく、染色体異常の場合が多いから悩まないでね。と言われます。
だけど、
どうしても、「何が悪かったのだろう」「自分の体に問題があったのだろうか」「風邪をひかなければ」そんな後悔や悩みが、次々と浮かんできました。

ちなみに、、
【妊娠初期の出血について】
心拍確認後でも、絨毛膜下血種や着床部位からの少量出血などで、赤い出血が続くことは珍しくなく、
妊娠が順調でも約2~3割の方にみられると言われています。
多くは、数日~1,2週間ほどで自然に減少しますが、
血腫がある場合は数週間茶色い出血が続くこともあります。
出血量がナプキンを何回も変えるくらい増えたり、腹痛が強かったりする場合は、
流産の可能性もあるため早めの受診が必要です。

気持ちを整えられたのは2日後の今日

それでも、不思議なことに2日ほど経つと、
少しずつ気持ちを整えることができました。

もちろん、思い返すと今でもつらい出来事です。
それでも、前に進んでいかなければいけない。
そう思うようになりました。

今できることはなにか

悩み続けてメンタルが落ち込み、体調まで崩してしまっては、これからの自分の身体にもよくありません。
だからこそ、今できることを考えるようになりました。

それは、妊娠中、自分の身体がどんな状態だったのかを振り返ること。
どんな変化があったのか。
身体はどんなサインを出していたのか。

中医学を学んできた立場として、あらためて自分の身体を見つめ直すことが、次につながる一歩だと思いました。
そしてもう一つ思ったのは、
悩み続けてメンタルがやられ、体調を崩してしまっては、これからの身体づくりにもつながらないということでした。

だからこそ今できることは、
妊娠中のことを思い返しながら、身体がどのように変化していたのかどんな状態だったのかを丁寧に見つめ直すこと。
それが、次に進むための大切な時間なのだと思いました。

振り返って一番気になった身体の変化「冷え」

妊娠中の身体を振り返ったとき、一番印象に残っていたのが 「冷え」 でした。

普段から冷えは多少ある方ですが、妊娠してからは、特に手足の冷えを感じやすくなっていたように思います。
当時は「妊娠中だからかな」と軽く考えていましたが、
中医学の視点で振り返ると、この冷えは身体からのSOSサインだったのかもしれません。

もちろん、流産の原因が冷えだったと断定することはできません。
流産の多くは染色体異常など、防ぐことが難しい理由で起こると言われています。
それでも、自分の身体を見つめ直す中で、中医学的にどのような状態だったのかを考えてみました。

中医学で考える妊娠中の身体の状態

中医学では「女性は血をもって本とする」と言われ「衝脈・任脈に血が集まり、子宮を養う」と考えます。

つまり、女性の身体は、月経・妊娠・出産など、血と深く関係しており、妊娠すると、身体は赤ちゃんを育てるために、母体の血は子宮へ優先的に使われるということです。

その結果、母体は
・血が不足しやすくなる→めまい、乾燥肌、不安感、睡眠の質低下
・手足の冷えを感じやすくなる
・疲れやすくなる
といった状態になることがあります。

さらに妊娠は、身体にとって気血を大きく消耗する状態でもあります。
もし、もともと
・血虚(血液不足)
・気虚(エネルギー不足)
の傾向があった場合、妊娠によってそれが強く表面化することもあります。

私は、考え事が多かったり、目を酷使することも日常生活で多く、血液を消耗しやすいタイプです。
漢方薬で補っていても間に合わず、冷えを感じやすかった。
もっとできること(安静にしたり、消耗を避けたり)があったのかも。
そう思うと悔やんでしまいますが、改めて身体を整えていこうと思いました。

妊娠中のインフルエンザ感染

妊娠中、私はインフルエンザにも感染しました。

中医学では、身体を守る力を「衛気(えき)」と呼びます。これは、外から入ってくる邪気(ウイルスや細菌)から身体を守る防衛機能のようなものです。

この気(エネルギー)が不足すると、
・感染症にかかりやすくなる
・回復に時間がかかる
といった状態になります。
また、身体を温める力(陽気)が弱いと、体温を上げてウイルスと戦う力も弱くなってしまいます。

もちろん、インフルエンザが今回の流産にどのように関係していたのかはわかりません。
ただ、中医学の視点で振り返ると
・冷え
・気血の消耗
が重なっていた可能性は大いにあったのだと感じています。
(私の場合は、肝血虚、心血虚、(脾)肺気虚→気滞血淤、腎虚。
漢方の世界では、このように細かく身体の状態を読み解きます)

次のために、いまできること

次のために、いまできること

今回の経験はとてもつらいものでしたが、
これをただ悲しい出来事として終わらせるのではなく、次に活かしたいと思っています。

そのために、意識すべきこと。
それは、身心を整えることです。

・お腹や足首を冷やさない
・冷たい飲食を控える
・よく眠る
・気血を補う食事を意識する
といった、とても基本的な養生です。

妊活は、自分で初めて自分で終えるもの。
こうした養生の積み重ねに漢方薬をしっかり合わせて、効率よく体を整えなおそうと改めて思いました。

最後に

妊娠中の身体は、想像している以上に繊細です。

初期流産の原因は、ほとんど染色体異常といわれていますが、
今回の経験を通して、改めて身体を温めること・気血を養うことの大切さを感じました。

流産は決して誰かのせいではありません。
それでも、自分の身体を見つめ直すことは次につながる大切な一歩だと思っています。
今回の経験はつらい出来事ではありましたが、
漢方薬剤師として、そして一人の女性として、
この経験を無駄にせず、次に活かしていきたいと思っています。

私の経験は初期流産でしたが、お悩みの内容に限らず、今のご自身の身体の状態と向き合うことはとても大切なことです。
同じように悩まれている方にとって少しでも参考になれば嬉しいですし、
自分の身体の状態と向き合いたい方、ぜひご相談ください。

妊活中の身体と心を、漢方の視点から一緒に整理するオンライン相談も行っています。
お気軽にお声がけくださいね。

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