厚労省が発表している
「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査結果」(※)を
ご存知でしょうか?
2023年夏、企業と労働者それぞれにアンケートを実施し、
両立で何が問題となっているかを実態調査した内容が載っています。
(※)リンク: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_39168.html
女性活躍推進法に基づくデータ公表を行っている企業から
ランダム関数で無作為抽出された
従業員規模10 人以上の企業6,000 社を対象に行われた今回の調査。
その中で、
「不妊治療と仕事の両立に関する従業員への普及啓発を実施していない」
と答えた企業は、
なんと 95.7% です。
また、「不妊治療と仕事の両立支援の取り組み状況」においても
実施していない、が 78.9% となっていて、
まだまだ仕事と治療との両立における企業側の環境整備が
整っていないことがわかります。
労働者が行政に望む支援として一番多い回答は、
「企業における不妊治療と仕事との両立を支援するための
勤務時間、休暇等に関する制度の導入を促す」
となっていて、頷けますよね。
それはさておき、
この調査で私が注目したのは、こちらの質問。
「Q:妊治療をしている人と一緒に働く上で、どのような情報があると配慮をしやすいか」
企業における、いわゆる上司や同僚が当事者と関わる際を想定しての質問なんだと思います。
回答としては、
1. どの程度の休みが必要か(時期、頻度) 33.1%
2. 現在の業務に支障があるか 25.8%
3. 不妊治療をしている人の体調について 25.7%
4. 個人的なことなので詳細を聞きにくい場合にどのように業務上 の調整を行えばよいか 24.6%
5. 自分のサポートは適切か 21.3%
6. どのような言葉をかけたらよいか 18.7%
7. 治療の内容など、不妊治療に関する一般的な知識 17.5%
となっています。
これを読んで、あなたはどう感じられますか?
私は回答を見た時、上位3つの項目
1. どの程度の休みが必要か(時期、頻度)
2. 現在の業務に支障があるか
3. 不妊治療をしている人の体調について
について、
「それ・・・わたしが一番知りたいYo!」
って思いました(笑)
これがわからないから、苦しいんだYo・・・
治療予定がはっきりわかってたら
工夫のしようもあるのに、
それがわからないから、
どうリクエスト出したらいいのか
迷ってしまうところってありませんか。
一方で、企業側がこの観点を知りたいと思うのも
いち労働者だった私としても、とても頷ける。
だからこそ、ジレンマになりますね。
少なくとも不妊治療における「見通せなさ」というものが
両立を阻む大きな壁の1つであることは間違いなく、
でも現在の医療では完全に予測することは難しいという現実がある。
両立を叶えるのにこうすれば完璧!
という解決策はないけれど、
だからこそ、働く当事者側は、
どうしたら自分の心を最大限守りつつ
企業の一員としても最大のパフォーマンスを出せるのか、の答えを、
自分なりに模索しながら動いていくことが大切になるのかなと思います。
正解のない世界だからこそ、後悔のないようにしっかり考えたいですね。
コメント